(「午前中に仙台ハイランドを走って夕方に北海道行きのフェリーに乗る(20140912)」からの続き)
翌日の「きそ」船上での朝食中に、後部甲板になぜかセキレイがいました。しばらく甲板で何かをついばんでいたのですが、歩いてきた人に驚き、後方に流されるように海上に飛んで行ってしまいました。一番近い陸地は80kmも向こうの外洋なのに、無事陸に帰れたのだろうか。
11:00に入港。船を下りて道央道に乗り、そのまま輪厚SAまで走ります。
丘珠に到着後、美唄まで飛ばないかとの提案を受けました。
美唄からJA4005のプロペラを持ってきたいとのこと。
どういう状況かといえば、いつも飛ばしているJA4005のプロペラの時間がそろそろ切れるため、アメリカに送って定時整備点検をしてもらう必要があるのですが、そのためにはプロペラを外さなければなりません。しかし、プロペラを外して飛べなくなった機体に、貴重な丘珠のスポットを塞がれるのは非効率なので、JA4005は美唄に移動し、プロペラが戻ってくるまで向こうに駐機するという話でした。
ところが、現地で肝心のプロペラが外れないとのこと。
そこで工具を持って美唄に飛び、現地でプロペラを外し、それを積んで丘珠に戻ってくるというのが今回のミッションです。もう一機のC172(JA3914)に工具を積んで丘珠を離陸します。
美唄に着陸しようとしたところ、ちょうどスカイダイバーのパラグライダーが滑走路の中央めがけて降下しているところでした。ファイナルの時点でまだ空中にいたので、二回サークルを描いてやり過ごし、前日の大雨で滑走路にできた水溜りを避けながら着陸しました。
プロペラを回転させながらJA3914の荷物室に積み込みます。軽いアルミ合金製とはいえ、重さ10kgある金属の塊に後頭部を直撃されるのは勘弁してほしい。逆に後ろの貨物室の隔壁を破ったりしても冗談では済まないので、飛行中にずれてこないように念入りに固定し、先端部にはありったけのクッションをまいて上着で縛りました。
美唄は800mの真ん中にタキシーウェイがあるT字型となっています。当日の気温・気圧と搭載量(3人+プロペラ+燃料半分くらい)なら400mで交差部からそのまま上がれる確信はありましたが、念のためバックトラックし、800mをフルに使えるようにして、しずしずと離陸しました。プロペラの乗りごこちを優先してジェントルに飛びます。爆弾を抱えた爆撃機のパイロットの気持ちって、こんな感じなんでしょうか。
着陸後はNo.1タキシーウェイからエプロンに戻り、プロペラを事務所まで運びこみました。
プロペラは翌日に梱包され、宅配便で旅立っていきました。
おまけ
小樽上空です。当日はワイン祭りが開催されていたらしく、会場上空を冷かして帰ってきました。